愚か者の通り道

愚か者ながら、日々感じたこととか自由に書いてきます。

0を1にする人、1を100にする人

ゲーム業界に入ってよく聞くようになった言葉だ。

0を1にする人とは要するに原石を見つけ出す人のことで、新規ゲームの企画・モック開発とかを生業とする人。

1を100にする人とは原石を磨いて宝石に仕上げる人のことで、企画・モック開発が終わったゲームを製品にまで押し上げる人。

この業界に入って四年近く経つけど、
どっちの方が好き?
どっちの方が得意?
って半年に一回は聞かれてる。

どちらかと言えば、0を1にする人の方が好き。
と言うか1を100にするのは正直苦手だ。
ずっと新規開発部署でやってきたってのもあるけど、詳細な設計を考えてひたすら作り込んでいくってのがどうにも手が遅い。

でも、じゃあ0を1にするのが得意かって言われると、そうでもない。
嫌いではないし、どちらかと言うと好きではあるんだけど、得意と言われるほど出来る訳じゃない。

ボチボチ出来ることをボチボチやってきた感じだ。

そんなことをボーッと考えてた。
結局自分の得意なことってなんだっけ?みたいな。

これまでの経験とか趣味とか色々振り返ってみた。
そしたらちょっと納得のいく答えがでた。

0を1にするでもなく、1を100にするでもなく、

100のフォントとか色とか言語を変えて、別物の100を作るのが得意みたい。

既に完成した100点の物。
そのままでも売れる。
でもそれを更にアレンジして別物の100を作る。

たぶん、これが得意。

今まで自分が作ってきた物や出してきた案って、既に世に出てるゲーム(ここでいう100の物)の組み合わせが多いし。
趣味で作る料理も、まずは普通に作ってからそこに自分流のアレンジを入れるのが好きだし得意。

これ、自分だったらこうするなぁ。とか
これ、こうなったらもっといいのになぁ。とか
それを考えるのが好きだし、実際に実行するのが楽しい。

新規開発部署にいると、よく新規性が無いだとかもっと斬新な案が欲しいとか言われる訳なんだけど、どうにも自分が得意な部分の本質はそこでは無いんじゃないかとやっと気づいた。

自覚した。

まぁもう転職する訳なんだけど、次行く場所ではここを意識して仕事しよう。
得意かつ好きなことやってた方が絶対楽しいし捗るしね。